OSAKA SPECIAL Vol.3 / 山内の視点

 


 

 

 

 

 

 


 

 

 

昨年に作った渾身のチノパン。

"OSAKA SPECIAL DRESS CHINO TROUSER"

それは、理想を描くシルエットを目指し、何度も設計数値を疑い、誰もが気兼ねなく履けて、細くもなく、太すぎる事もない、"普通の美"を追求したスタンダードなシルエットを求めたトラウザーだった。

有難い事に、多くのお客様からご好評を頂き、私自身も毎日のように愛用し生地が熟れる楽しみを感じ、一年を過ごしました。

履き込んでいく事で分かる変化や、各部のパーツの必要性の有無、そして偏りを作らないようにイメージを膨らませていった。

そして、今季は眠らせていたアイデアから手をつけ始めた。

 

この生地をもってして、他にはない。

この生地を触った時から凄みを感じた、あの想いは忘れなかった。

これで相方がいれば…

それを、どうしても表現したかった。

 

きっと、それを待っている人がいると思ったから。

 

 

 

MODEL :  OSAKA SPECIAL DRESS TROUSER DENIM

No : 80500050300

COLOUR : INDIGO

SIZE(cm) : 30(W79cm) 32(W83cm) 34(W88cm) 36(W93cm) 

PRICE ¥ 49.500- intax

 

 

 

 


 

昨今の英国の情勢や依然変わらない景気の低迷、コロナ禍を経てこれでもかと言うほどに英国生産の環境が整わない、AUTHENTIC LINE。

そんなAUTHENTIC LINEから、去る一年前に一作だけ製作された、CLASSIC MALLORY JK がある。

それはこれまでのAUTHENTIC LINEの背景を覆す、英国の生地を使用するのではなく、日本の生地を使用した仕様だった。

現在の英国ではまず織れない、ましてや英国だけ問わず、世界でトップクラスと讃えられる日本の生地、それはデニムに勝るものはない。

AUTHENTIC LINEはトップクラスの生地を求めている方が多いが故に、世界トップクラスのデニム生地を使用するとなると、Japanese Denimに疑いの余地は無かった。

 

流石は、世界に誇れるは井原のデニム機屋。

CLASSIC MALLORY JK DENIMとして仕上がってきた製品を見て、触った瞬間に虜になったのを覚えている。

これまで15年近くNigel Cabournに携わってきたが、過去を見ても、これだけ面が美しくも骨のあるデニム生地を見た事がなかった。

この生地なら、いける。

間違いなく、そう思った。

CLASSIC MALLORY JK DENIM の組下のトラウザーとして、絵を描けた瞬間だった。


仕上がった、トラウザーは間違いなく完成度が高いと言える。

相方を意識しての、ステッチの色さえも合わせて、完全に組下として矢印を向けた。

そして、この生地であくまでスラックスだから、裾はダブル、シングルと、きちんとスーツとしても向き合え、それにセルビッチまで付けたのでジーンズのようにタタキ縫いでも遊べるスタイルを作った。

また、前作の細かなディテールをアップデートさせながら、生地の魅力を最大限意識させた。

それは、素晴らしいシルエットと、足を包むように立体感を宿した独特の履き心地を体感出来るものに仕上がった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

生地厚は、12.5oz 。

表記以上に感じるバチバチに打ち込まれた生地と重みがある。

番手の細さに対して打ち込み本数が多いのだろう。

これだけの厚みを感じるデニムスラックスをまず見かけない。

春夏に特化したものを作りたかったわけではなく、あくまでブランドのオリジンを感じる英国由来のツイードやメルトン、そしてリネンやヘンプといった凄まじくオーラを宿した洋服を土台に持つNigel Cabournだからこそ、それらとの相性をいちばんに求めた。

 

また、この生地厚だからこそ、縫製も簡単なものではなく、針が通らず難儀を極めたという。

だからこそ、不必要なパーツは排除した。

生地そのもののツラのダイナミックさを感じ取ってもらいたかったので、本作は前作とは異なり、ウォッチポケットを無くした。

それ故に、ベルトループの位置も調整を施し、深さに拘ったプリーツの上にループ位置をセットする事で、ツラのまとまりも生まれ、とても引き締まった印象を受け、狙い通りの見え方になった。

 

センタークリースを入れる必要が無い。

それほどの肌離れと筒状に自立するシルエットを生んでいる。

こんなデニムスラックスは初めてだ。

この生地のポテンシャルを感じた結果である。

 

 

 

 

 

 

デニムと言えば、5ポケットのジーンズが世の言うスタンダードに他ならない。

そんなジーンズも初めは濃紺のリジットが持つ独特の良さに愛着を持ち、色落ちさせたくない。と思った方も多いはず。

それであっても、ハードな相棒として日常に馴染み始めると青さが増し、色落ちを楽しむフェーズに移行し始め、最後は澄み切った乾いたブルーをいつの日かのゴールに目指している。

ゴールが近づくにつれて、スタート地点の濃紺の顔色を思い出し、同じモデルを買い直し、それを繰り返して付き合っていく。

ジーンズというのは、それが楽しみであり誰しもがその道を歩んでいると思う。

 

そこで、思うのは濃紺の顔つきはあくまでツラの美しさ、色味の落ち着き、どこかクラシックにも映る、即ちどこか上品な要素を残す部分に魅力が少なからずある事で、このままの色をキープしたいという思いに駆られるのではないか。

それに共感出来る方には、ぜひ本作を持っておいて欲しい。

これまで付き合ってきたジーンズは、澄み切った乾いたブルーのゴールを目指し、虐めるだけ虐めて経年変化を楽しみ、一方で品を求めたスタイルには本作を腰に据え、適材適所に登場させ、棲み分けを作ってみる。


カジュアルダウンには、絶賛成長中のこれまでのジーンズ。

カジュアルアップには、顔つきから用の美を求めた、デニムのスラックス。

 

この二本柱が心地良く、合わせる靴によって同じデニムでも全く異なった印象になり、そんなスタイルを楽しんで欲しい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ミリタリー、ワーク、アウトドア、これまでギアのような装いを根底に築き上げた生地作りの歴史があるからこそ、こうした自由度の高いパンツを本気の生地で作る事が出来ました。

そのようなNigel Cabournの生地を使い、少しこれまでの視野とは違う景色を見たくなった。

それがOSAKA SPECIAL DRESS TROUSERの始まりです。

長年付き合ってきた逞しく、安心感を宿した生地を原案に通じた着こなしだけではなく、日常的な少しのフォーマルに適応させてみる。

この狙いが、愛用された方が後10年、年齢を重ねても、きっと使っているんだろうな。と思わせてくれる普遍さがこの型にはある。

 

本来はスラックスで使用する事の無い生地厚のましてやセルビッチ付きのデニム生地を使って製作させるというハードルを設けた事から、パターン設計から縫製に至るまで時間を要し、分納で納品され、ようやく僅かにもサイズが揃った事で今週末に発売が出来そうです。

前作でも、この普遍的でどんな装いにも馴染みやすいスタイルを作る一本として提案しました。

 

今作も間違いなく、この一本はあなたの味方になる。

 

山内

 

OSAKA DRESS TROUSER は4/19(土)にNigel Cabourn ルクア大阪店で数量限定で発売予定です。

発売前のご予約も承っておりますので、お気軽にお問合せ下さい。

 

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