《本物を求めて》40'S MOUNTAIN ARMY PANT - BACK SATEEN

ヨーロッパでは数多くの山脈が存在します。
アルプス山脈、ピレネー山脈、モンテ・ローザ。

ヨーロッパ各国では地形の関係上、山岳部隊の存在が特別なものではありませんでした。

対して、1940年以前の米国軍には山岳戦を想定した部隊は存在していませんでした。
そんな中で第二次世界大戦が開戦。

怒涛の勢いで快進撃を続けるドイツ軍に対して、フィンランド軍の目覚ましい活躍(ラップランド戦争)に刺激され、米国軍も本格的に訓練された特別部隊を山岳域に派遣することを決定しました。

こうして、1941年に連隊規模の山岳部隊が発足。

徐々に組織化が進み、1943年にはコロラド州にて『第10山岳師団』が誕生。
この師団こそが米国軍の山岳部隊になります。

初代山岳部隊の隊員は、地元のロッキー山脈で活動する登山家やスキープレーヤーが主体となり編成。米国軍は山岳部隊にのみ特別なデザインのジャケットとトラウザース、そして丈夫なブーツや移動手段としてスキー板を支給しました。

本製品はそんな支給品の1つである、トラウザースを現代に蘇らせました。

40'S マウンテンアーミーパンツ - バックサテン / 40'S MOUNTAIN ARMY PANT - BACK SATEEN 
Item No. 80490050000
Colour : Green / Khaki
Size : 30 / 32 / 34 / 36 / 38

1940年代に米国軍の山岳部隊にのみ支給をされた『Mountain Trousers』をベースにした本製品。

Mountain Trousersは極限まで"山"に特化しているデザインが最大の特徴。
隊員数が少なかったことから、生産数が限られており米国軍の支給品の中でもかなり贅沢な仕様となっております。

ウエストのデザインはトップボタン2つと内側にはサスペンダーボタン、ワンタックを配しております。

また、ベルトをしっかりとホールドするためにバックには極太のベルトループを採用。
米国軍のベルトループは、物資削減のために最小限の生地量に収めることが多いですがMountain Trousersの場合は例外であったのでしょう。
この生地使いを見ただけで"特別な支給品であった"ということが分かりますね。

ワンタックの仕様のため、動きやすさに優れていることも特徴の1つ。
国問わずタックを入れるデザインは、様々なミリタリーパンツで見られるデザインです。
それほど兵士達から高い支持を得ていたということが分かります。

そして最も目を惹くのは、やはりこちらの"ハノ字型のジッパーポケット"でしょう。

ヴィンテージでは主にTALON社のジッパーを採用しており、コの字止めのベル型や長方形など様々な個体が存在していました。
本製品の場合は長方形を採用し、TALON(タロン)社から
WALDES(ウォルディス)社のものに変更をしています。

WALDES社は、長年ミリタリーウェアを支えた老舗メーカー。
綿テープに関しても、昔ながらの力織機で織り上げておりヴィンテージさながらの仕様となっております。
ジッパーに関しては、Mountain Trousersを象徴するパーツであるため一切の妥協も許しません。

このジッパーポケットが異質でありながらも心惹かれてしまうのは私だけではないはずです。

そして、両側の太腿部横に付いたカーゴポケットにはプリーツが設けてあるため、収納容量に優れています。
また、フラップに2つのボタンを配し内容物の落下と紛失を防ぐ役割を果たしてくれています。

上記の通り、Mountain Trousersはポケットの内容物に対しての配慮が行き渡っていますが、これには下記のような理由があります。

山岳地帯は豊かな自然に囲まれている反面、急な崖や斜面、積雪など様々な危険が潜んでいます。

山岳部隊のそんな環境を乗り切るために、丈夫な靴底を持ったブーツやアイスクレーパーと呼ばれる滑り止め、そして移動手段の1つとしてスキー板が支給されていました。雪が降り積もる山岳域ではスキーが最も効率的な移動手段であったのでしょう。

上記のポケットデザインは、滑走中の内容物の落下を防ぐために配されていたんですね。

スキーのために配されたデザインはポケットだけではありません。
摩擦で負担が掛かる前面の大腿部は補強としてフロントはダブルニーを採用。
滑走中に裾がバタつかないように裾にはゴムバンドが採用されております。

現代では不要、あるいは無くても困らないデザインですが、このデザインをどう活かすかが本製品の楽しみの1つでしょう。

Mountain Trousersは同時期に採用されたU.S.ARMY TYPE M-1942 Mountain Jacketと同素材であるコットンポプリンが採用されていました。中にはウールで製造された希少個体も存在をしていたそうですね。

本製品に関しては、製造時期の40年代に米国軍で多用されていたバックサテンをピックし採用。

バックサテンは、サテンで通常表面として扱われる艶の強い面をあえて裏使いしている生地になります。
裏面を表面にすることにより、通常のサテンに比べ若干粗い表情をしており経年変化が顕著に表れやすく、艶っぽい裏面が肌に触れるため着心地に優れています。

シルエットに関しては全体的にルーズではありますが、ブーツインが前提であったためテーパードのかかった仕様となっております。この独特なシルエットはMountain Trousersでしか味わえることのできない癖のある味

"もう普通の軍パンでは物足りない"という方に是非お勧めしたいですね。

【 Styling 】

身長 : 187cm / 着用サイズ : 36

 

身長 : 175cm / 着用サイズ : 34

スタリングは再入荷された、NEW MEDICAL SHIRTを合わせました。

アメリカのワークシャツらしさが感じられるシャンブレー生地のため、米国由来の軍パンとは非常に相性が良いですよね。

前途した通り、Mountain Trousersは"山岳域を戦い抜くための洋服"になります。
Nigel Cabournが兼ねてより力を注いでいる『 MALLORY JACKET 』や『 EVEREST PARKA 』とルーツは同じです。
もう少し先にはなりますが、それらとの合わせも最高にかっこいいでしょう。

- 40'S MOUNTAIN ARMY PANT - BACK SATEEN -

Nigel Cabournだけではなく、国内外の様々なブランドがミリタリーウェアを模倣し、またクリエイティブの着想元としていることから優れたプロダクツであることは周知の事実でしょう。

しかし、 ここまでヴィンテージの雰囲気を放つガーメントを展開するブランドはそう多くないはず。
本製品に関しては特に"それ"が顕著に感じとれます。

本物を求めている方は是非ご検討ください。

 

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