ナイジェル・ケーボンにしか生み出す事ができない【MA-1 MODIFIED JACKET】

 フライトジャケットは特に年代によってその変化が顕著です。
それは航空機の発達そのものとリンクしているからです。

 第一次大戦当時はオープンコクピットの複葉機を用いた偵察任務が主でした。車と大差ないエンジンを積んだ機体ではそもそも高度が稼げないため飛行服も平地と同じような服装でした。せいぜい風よけのストールを巻く程度であり地上服と何ら変わりはありませんでした。

 時代が進むにつれ航空機の性能が上がり飛行高度が上がると、高度を増すごとに気圧は下がり温度も下がりますので、寒さ対策が必須になります。そこでレザー製の飛行服が登場します。さらに高度を稼げるようになるとレザーの中でもムートンやファーを多用したものが現れます。

 航空機の中でも軍用機には、民間機とまた違った事情もあります。

 民間機は機内が完全に与圧されていますので気圧も温度も地上と変わりなく、飛行服は必要ありません。そして与圧されているという事は膨らんだ風船の中に居る事と同じです。この状態が軍用機の場合は大問題なので、軍用機はあえてコクピットを完全に与圧していません。与圧した状態だと、敵の弾一発で風船が破裂することと同じです。民間機は撃たれる事を想定していませんが、軍用機はその想定が必須という訳です。

 アメリカで1950年代に新発明のファブリックが誕生しました。それがナイロンです。軽く強靭で保温性の極まで高いこの生地は早速フライトジャケットに採用されました。

 狭いコクピットで体の動きを阻害しないショート丈、裾、袖をしっかり保温するためのリブ、ヘルメットの邪魔にならないように低めに設定された襟リブ。最小限の動きで内容物にアクセスできるポケット。酸素マスクのクリップを固定するためのオキシジェンタブ。

  墜落したときに地上の緑や特に海面の青の補色であるエマージェンシーオレンジのリバーシブル。※補色とは円形カラーチャートの反対側に位置する色の事で、お互いに正反対なので最も目立つ色のこと

 本製品は米国ロイヤルエアフォースの誇るフライトジャケットの傑作、''MA-1''と英国の雄''MK-3''が融合したデザインです。

 後ろ見頃内側に収納可能な折り畳み式のフードや、素早い操縦機器の操作を阻害しないために充分なゆとりを持たせたアーム。耐水性と保温性に優れた超高密度コットンファブリック。

 さらにディティールの違いに加え、ファブリックの違いにも着目しています。本製品は一旦縫い上がった製品を製品染めしています。染めの対象としたのはナイロン。通常はナイロンなど合繊を染める染料では綿などの天然繊維は染まりません。その逆も同じです。合繊と天然繊維はそれぞれの専用の染料があります。

 ただし、専用以外では全く影響を受けないという事はなく、必ず何等かの影響を必ず受けます。それは染色に要する時間、温度、圧力など、様々な要素が複雑に影響し合う事で、時には思いがけない色になったり、あるいはファブリックがあらかじめ染まっていた染料を吐き出したり、それがまた戻って異なった状態で定着したりと非常に複雑です。

 本製品のカラーと風合いに極めて稀な奥行きがあるのは、これらの要素を完全に計算し製品染めしてあるからです。

 糸、ファブリック、染色、ヴィンテージのディティールなど全てを知り尽くしたナイジェル・ケーボンにしか生み出す事ができないフライトジャケットです。

2022年10月5日(Wed)にNigel Cabourn直営各店 & ONLINE STOREに入荷予定

※岡山店と福岡店は6日の入荷を予定しております。予めご了承ください。

MA-1 MODIFIED JACKET 
Item No : 80450030002
Colour : GREEN , KHAKI

- 取り扱い店 -

ナイジェル・ケーボン直営店

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