LYBRO AW20 – Arctic Convoys

AW20シーズン、我々ナイジェル・ケーボンは第二次世界大戦中の北極海における輸送船団に着目をし、その重厚で機能的な衣類のコレクションを発表しています。

この輸送船団は第二次大戦中にソビエト連邦を支援する連合国軍の輸送船団で、英国や米国またアイルランドから極寒の北極海を抜けてソ連の港を目指しました。数えきれないほどの軍人が1,400隻にも上る商船を操りまたそれを取り纏めて、軍装品から食べ物、燃料、また医薬品に至るまでを運びました。最終的には78船団が4百万トンの物資を輸送したのです。


ノルウェーとバルト三国の存在の為の船団は北へ向かわざるを得ず、北極海を圭るしてムルマンスク港またアルカンゲレスク港を目指しました。ウィンストン・チャーチルは「世界最悪の旅」と表現をした本作戦は、ドイツの潜水艦からの攻撃を受けながらの作戦遂行でした。更には北極海の凍てつく環境がありました。0度に満たない気温の中、氷を割りながら進まなければならなかったのです。

また船自体も過酷な環境で、甲板は常に厚い氷で覆われていて、それを完全に取り除くことは不可能な作業でもありました。

この極寒の環境が意味することは、これに対応する衣類が必要であったということです。機能的であることは必須の要素で、厚いロールネックニット、ウールのダッフルコート。これらが凍てつく風から身を守るのです。海軍に属する軍人はユニフォームを着ていなければなりませんでしたが、海軍商人とされる人々は大きな決まりはなく、ボタンホールに「MN(Merchant Navy)」と記されているバッチを付けていれば良かった為、手製だと思われるニットやグローブを着用している画像も確認することが出来ます。

LYBROに関しては、この中でも特にワークウェアに着目をしていますが、甲板で軍人や商人が着用をしていた衣類の資料から頑丈で機能的なアイテムにインスピレーションを受けて構成されています。

デックスモックはAW20に発表された新デザインで、ベースとなったのは米国海軍が1930年代に取り入れた腰丈のパーカーでダンガリーパーカーと呼ばれることもあります。特徴的な大きなフードは甲板等でヘルメットの上からも被ることが出来るようになっています。特徴的な部分はヴィンテージから踏襲をしていますが、素材のみオリジナルのデニムからコットンギャバジンの製品染めのものに変更をしています。


コールドウェザーパンツも新アイテムで、2つのパンツの要素を組み合わせたものです。一つは英国空軍のフライトスーツの立体裁断の膝のディテールと、そして米国海兵隊の通称モンキーパンツからガスマスクポケットです。


このオーバーシャツもネイヴァルデザインに欠かせないものです。アークティック・ストライプシャツは2つのポケットを持つワークシャツで1930年代に米国海軍が取り入れたCPOシャツがベースです。USMCシャツは米国海兵隊が着用していたその象徴とも言われる胸元の大きなポケットが特徴です。


ネイヴァル・ダンガリーがここの流れで登場することも予想を裏切らないのではないでしょうか。今や知らない人はいないまでに知名度を得た本品ですが、米国海軍のデックビブがベースになっていることは改めて記載すべきと考えます。また今回は甘く織られた12オンスの日本製デニムは柔らかくて快適、もう一種は硫化染めにより数年にわたって着用されたかのような雰囲気を持ち合わせるコットンキャンバスです。


このコットンキャンバス素材は、今シーズンのブリティッシュ・アーミーブレザー、ブリティッシュ・アーミージャケット、ブリティッシュ・アーミーパンツでも採用されています。勿論セットアップとして着用いただくことも可能です。


言うまでもなく、AW20 LYBROは最高水準で制作しており、過酷な北極海の輸送船団の乗組員が着用していた丈夫な服と同じように、間違いなく長持ちするように作られています。