AW25が立ち上がり、大きな反響を頂いたNigel Cabournのクラシックを築いてきたパンツコレクションの"ブラックシリーズ"。
ARMY CARGO PANT、B.ARMY PANT、BASIC CHINO PANT、それらを純粋な"黒"で表現したアプローチは待ち望んでいた方も多かった故の反響だったと思う。
どれも素晴らしい質感を纏った黒の仕上がりに、選択しない理由は無かった今回の別注。
これまで大切に生地を吟味し、選択し、この型が持つポテンシャルを最大限が活きるスタイルを見つけてきた。
王道のベージュのチノ、ミリタリーグリーンのモールスキン、最高峰の国産インディゴデニム、そして国外から支持されている無敵の高密度リネン。
どれも仕上がりはイメージ以上の面をしていて、また生地に合わせて加工も変え、デザインも微細に変え、アップデートを施してきた。
Nigel Cabournの根幹を担う、ミリタリー、ワークという逞しい背景。
グリーン、カーキ、ネイビー、ブルー、そうしたカラーの構成が主である背景を省みてもブラックを基軸にした時代は来ないと思ってもいた。
モノクロの世界を描写したムービースターにフォーカスした今季のテーマの一旦を担う要素のブラック。
待っていた、このフェーズ。
出来るなら、この型でずっと骨のあるブラックを作りたかった想いが湧き上がってきた。
"OSAKA SPECIAL DRESS TROUSER BLACK-CHINO"
愛してやまない大阪店のドレストラウザーの第5弾の完成である。
MODEL : OSAKA SPECIAL DRESS CHINO TROUSER BLACK
No.80510050300
COLOUR : BLACK
SIZE(cm) : 30(W77cm) 32(W83cm) 34(W88cm) 36(W93cm)
PRICE ¥ 44.000- intax
今回も変わらず細かな拘りは健在だ。
AUTHENTIC LINEに使用されるナチュラルホーンボタンの採用、英国感満点の片面のバックポケット、割玉の両玉縁ポケットに細かな閂ステッチ、ポケット内のスレキにも気を配り柔な生地は使わず、手を入れるだけで安心感を感じる。
2.5cm間隔の2プリーツの設定、配置、アウトプリーツさえも抜かりのない溝の深さ、スラックス顔する腰帯やベルトループもノンステッチ、マーベルトの幅も前作から広めに取る事で腰を支え、より土台がしっかりした。
Nigel Cabourn と出会った15年前、思い返せば英国生産のAUTHENTIC LINE では今に語り継がれるCLASSIC MALLORY JKやCLASSIC CAMERAMAN JACKETの存在感は凄いものがあったが、シーズン単位で限定的に展開していたフォーマルシリーズがあった。
ウールやリネンで凄まじさを感じる生地は何度も見かけてきたが、そんなフォーマルなスーツやジャケット、パンツにバチバチに目の詰まったコットン素材を採用していた記憶が蘇った。
イギリスではこんな肉厚なコットンツイルをスーツに使うのか、それは少し感動的なタッチだったのを今でも覚えている。
バチバチに目の詰まった生地にはワークやミリタリーといった出自を香る強さがあって、生地厚なファブリックはカジュアルウェアだけという概念を覆された。
本作はそんな気持ちにさせてくれた当時の記憶にも立ち返った、逞しいトラウザーを目指した。
光の陰影で美しさも勇ましさも映る上品な質感とシルエットが上手くマッチした、スラックスらしいウールでは無くコットンでそれを表現出来たと思う。
それは、ZUKIさんが生み出したNigel Cabournの大定番を支えたBASIC CHINO PANTのウエポン生地が故の強靭な打ち込みから生まれる"強さ"と"美"に他ならない。
繊維長が長い超長綿は繋ぎ目が少なく毛羽の粗さが無い美しい原料で、組織も単糸ではない双糸の高密度綾織という地力の凄さに、独自の調合染料を先染めに乗せた事でより硬化し引き締まった印象だ。
今季の新作と違いを作る為にも、本作は生地から水通しを行い洗い工程を入れ、後にタンブラー乾燥まで手を加えた事で、ガチっと目が詰まり、見た目においてもピカピカ過ぎない"黒"を目指した。言わば、糊や加工に頼った艶ではない、原料が持つ質感の艶を求めた。
履き込んでこそ良さが出るNigel Cabournのプロダクトの魅力を担保に、単に"ドレッシー"なパンツを作りたいのではない、合わす服、合わせる靴に何の躊躇いもなく、履くだけでまとまり、品が程よく残る日常がOSAKA SPECIALの本質だからだ。
強靭なウエポン生地から成る、自立するようなシルエット。
肌離れが良く、足を包むように覆うシルエットは生地の地力を上手く計算出来たと思う。
私はジャストでウエストに合わせていますが、ワンサイズアップで履いてもシルエットは損なわれません。
ワタリ幅と裾幅の落差を強くしない弱テーパードが頼もしいと感じるはずです。
最近は、腰まわりがゆるくてルーズなスラックスにもどこかラフな緊張感が欲しかったりする。
太いのが好きなのは変わらなくても、ベースとなる色が本作のように日常的な黒であれば、革靴でもスニーカーでも不思議と合い、ビタッとした腰から裾にかけて一直線に伸びるセンタープレスの礼儀正しさ=ラフな緊張感に快感を覚えています。
色のイメージとしてモードな印象の強い黒ですが、ボタンダウンシャツでトラッドにも、カモ柄のミリタリーでも邪魔をしない黒。
白Tシャツに、腕時計と少しのジュエリー。
これが引き立つのも主張しない黒のおかげ。
シンプルな装いにも、味の濃いスタイルにも馴染む黒が心地良い。
穿いたらこの必要性がきっと分かるに違いない。
日常を彩る程ではありません。
通りすがりに振り返る程でもない。
ただ、一日を過ごす中で、黒のパンツを穿いていない男性を見かけない日は無い。
それほど、紳士服にとって黒のパンツは市民権を得た当たり前のものだろう。
そして、全体をまとめてくれる、主役を引き立てる相棒としてこれほど頼りになるパンツは黒以外に無いのではないか。
気に入ったシルエットで、安心する素材で、愛用するアウターに、靴に、時計やジュエリーさえも引き立たせてくれるパンツを今回は黒で表現しました。
過度なシルエットでも無く、存在感を求めずに、時にはリーバイスのスタプレのように、時には古着のラルフのタックパンツのように、またディッキーズの874のように、自分らしく愛用して下さい。
トレンドよりもスタイルに重きを置き、デザインの大きな変化を求めず、履き慣れた形で、季節が巡るたびに、季節を感じる素材で付き合っていく。
OSAKA SPECIAL DRESS TROUSER にある揺るがないテーマを本作もお楽しみ頂けたら幸いです。
夏は前作のリネンに全振りして、春秋冬は安心のコットンがあれば用意周到。
洋服選びに時間をかけるような事はしない。
オンでもオフでもこれがあれば大丈夫。
今回も限定生産。
黒を求める、あなたに届きますように。
山内
OSAKA DRESS TROUSER は10/11(土)にNigel Cabourn ルクア大阪店で数量限定で発売予定です。
発売前のご予約も承っておりますので、お気軽にお問合せ下さい。
尚、発売日を前にご予約で埋まってしまう場合がございますのでご了承下さい。
また、ルクア大阪店へのお電話、またはLINEにてお問い合わせを頂き、代引き決済による通販のお買い物も可能です。
ルクアポイントカードをお持ちであればルクアポイントも付与されます。
続けて、Nigel Cabourn THE ARMY GYM LUCUA OSAKA STORE の公式LINEのOfficial Accountのご案内です。
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Nigel Cabourn THE ARMY GYM ルクア大阪店
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