STAY WARM / 山内の視点

 

 

 

秋を飛び越えて、冬はもう近い。

 

やっと来たか、この気温。

 

雨予報の金曜が過ぎ去れば、ガツンとくる冬の気温。

 

それを目前に、Nigel Cabourn WOMAN の23AWから至極のコートが大阪にも届いた。

 

久しぶりのダッフル。

 

今回も三好さんのテクニックは気が利いていた。

 

 

 

 

Item No : 80470800007
Colour : Camel / Charcoal Grey
Size : 8 / 10

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

英国感満点のふっくらとした英国羊毛むき出しの豊かなウール生地。

ふっくらとした膨らみを持たせるために、二重織で製織されたそれは、一般的な二重織のように2枚の生地を間で糸で繋ぐ方法ではなく、表と裏を通す糸のリズムを変えて、表を通す時もあれば、飛ばす時もあったり、でも裏はすくったりを繰り返して、間を繋ぐ糸も織りながら組織を組み立て、変化させて生地を二重構造に仕上げていく複雑な手法で、言葉では表現し難い、なんせ良い生地だ。

ボンディングや接結といった2枚の生地の貼り合わせでも無く、シンプルな構造では無いのを理解してもらいたい。

二層構造が故に空間率が高く、暖かい空気が生地に留まり保温性が高く、暖かさを保ってくれる働きは大きい。

そして見た目は確かな厚みを約束されながら、狙いのある膨らみを持たせ、驚くほど軽い着心地に着地させている。

更には洗いとタンブラーの優れた加工技術を施し、それが効果的に毛の長い遊び毛が羊の毛皮のようにクルクルとクリンプしていて絶妙なニュアンスも作っている。

本作の複雑な変化二重織は、尾州のそこでしか出来ない機屋に託した別注生地で、仕上げの加工を経たこの生地を見たOX'ED SILVERの生みの親のZUKIさんでも、AUTHENTIC LINEで使用した生地だと思ったよ。と言っていたほどインポートの匂いがする、英国らしさを感じ取れる良いツラをしている。

 

次にこのコートの最大の魅力がシルエットだろう。

着れば自然とスタイルが良く見えるボタンの位置の高さ、裾に走る毛回しの広さを促すAラインとパターンが秀逸である。

パターンの良さは肩周りの絶妙なコンパクトさにあって、三好さんの作るトラッドなアウターは昨今の飽和に近いオーバーサイズな流れからブレる事なく、これまでもジャケットやコートの肩周りは大きく振りすぎない、きちんした服作りをしてきた。

ビックシルエットに甘えて、体に沿ったクラシックな美しさを忘れてしまわないように。そんな狙いもあると僕は前々から感じていた。

そんなパターンに一際こだわりがある三好さんが選択したショルダーラインは、なだらかなラグランスリーブである。

ダッフルコートといえば、セットイン。

四角いシルエット、箱のように肩から裾に向けて直線的に落ちるのが、従来のダッフルコート。

そういったダッフルコートは巷で散見し、市民権を得たと言っていいほどで、そんな定番アウターに変化を求め、Nigel が所有している資料から見つけ出したビンテージのBRITISH ARMYのミリタリーコートから着想を得たという。

Nigel Cabournファンの方には記憶に新しい NAM COAT を連想して頂いて良い、まさにあのイメージ。


BRITISH ARMY のラグランコートの肩周りは物凄くなだらかで、その美しさはNigel Cabourn WOMAN が表現する逞しくも美しい女性性をカタチにするべくに相応しく見事にMIXされ、それは採用された。 

 

そんな背景が、肩周りの美しさを存分に表現し、不思議と華奢に魅せる。

一方で、体型に反して大きめのサイズを選択されても、だらしの無いオーバーサイズにはならない、品のあるゆとりを楽しめる。

それほど、絶妙なラグランスリーブのパターンがここにある。

 

姿見に映る、気持ちが上がった自分を是非店頭で味わって欲しい。

 

 

 

 

 

 

ダッフルコートの仕立ては、一重が本来の姿。

船乗りの海軍兵は海水や雨水を浴びながら護衛をするのがつきもので、一隻に数着が常備され、それらを使い回す事から、少しでも乾きやすいように裏地を付けないと言われている。

本作は、コットンのハーフライニングに加えて、袖裏は滑りの良いキャプラを配することで、コンパクトな肩設計を心地良く袖通りが進むように配慮されている。

この裏地の配慮が、インナーに合わせる素材を心配する事なく合わす事が出来る優しさでもある。

毛足の長いモヘアやシャギーニット、アランセーターなんかでも生地が噛み合うことなく、難なく袖が通る。

ここにも女性が着るための工夫が嬉しい。

 

そして、裏を見て思う事がもう一つ。

縫製が美しいこと。

東北の優れた縫製工場が成す完成度の高さで、手作業で行える懐の深さは、某有名ブランドでもお墨付きでダッフルコートはそこでしか縫わないと言わしめたほとである。

厚みのある生地をもろともせず、美しく走るステッチ、裏側の補強パーツのヘリンボーンテープを見ても丁寧な仕事だと良く分かる。

 

 

 

 

コート全体に施された起毛感がとても雰囲気良く、遊びが利いているからこそ、毛玉といった着古しさを嫌気に思わず、むしろガンガン着こんで欲しい本作のダッフルコート。

味がちゃんと備わっているから、朝の散歩や、ちょっとそこまでの買い物も、スウェットやムートンブーツ、ビルケンのサンダルといった究極にカジュアルでも馴染みが良く、日常的に着て欲しい。

そんな意味も込めて味のある加工を三好さんは初めから施したんだろう。

 

今回紹介したのはキャメルだが、チャコールも秀逸なカラーです。

何度か試みたが二次元では伝わらない絶妙な色なので、キャメルをメインにblogを書いたが、チャコールはビンテージのROYAL NAVYのメルトンコートのネイビーが、日焼けをして絶妙に色が変化した実物を渡英の際に見つけ、それをターゲットに色から作り込んだようです。

 

冬のコートの定番と言っていい、ダッフルコート。

今までお持ちの方も、いつか買おうと思っていた方も一度は袖を通して欲しい。

これはいつもとは違う、MAIN LINEを支えてきた知見と技術を盛り込み、デザインを整理し、クラシックでもあり、新しさもあるダッフルです。

 

Nigel Cabourn WOMAN が届ける23AWの飛び道具。

 

秋を飛び越えた、間も無く迎える冬に準備を始めようじゃないですか。

 

 

山内

 

 

今回ご紹介致しました、商品はルクア大阪店へのお電話、またはLINEにてお問い合わせを頂き、代引き決済による通販のお買い物も可能です。

ルクアポイントカードをお持ちであればルクアポイントも付与されますので店頭でお買い求め頂ける事と同じサービスになります。

 

続けて、Nigel Cabourn WOMAN THE ARMY GYM  LUCUA OSAKA STORE の公式LINEOfficial Accountのご案内です。

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新規商品の入荷情報、各種イベントのご案内等の配信も行っております。

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