1415+2 という店 / 山内の視点

 

 

大阪市西区は堀江のメインストリートから一筋外れた、隠れ家的な玄人好みのセレクトショップ。

Nigel Cabourn の新旧問わず、過去のアーカイブが顔を揃え、中には門外不出の製品化されなかった SAMPLE品の販売や、通常展開しているブランドとは違ったアプローチのブランドの不定期なポップアップイベントも時折り開催している。

1415+2 は、(株)アウターリミッツが総代理店として取り扱う、選りすぐりのインポートブランドのすべてのブランドが顔を揃え、全国の直営店舗とは異なったスタイルで営業をしています。

 今回は、1415+2 というお店について書きたいと思います。

 

 

 

 

1415+2 にお越しのお客様が一番にお探しの Nigel Cabourn 

大阪は西日本の旗艦店としてルクア大阪店がありますが、この1415+2では冒頭にあったように、最新コレクションの展開に加えて、過去のコレクションの販売もしています。

あの時、オンリーショップでは買えなかったけど、たまたま見つけた一点ものが SAMPLE アイテムとして登場することもあったり、Nigel Cabourn だからこそ時代に流されず、その当時のシーズンしか無かった生地の洋服が見つかる事で過去ものをお探しのお客様には必見といえます。

ネクタイやベルト、小物に至るまで細かく網羅し、過去の名作のムーンスター社製のスニーカーと所狭しと良いものが顔を覗かせています。

 

 「どうせ持つなら最上のものを」
創業者CLINTON C. FILSONの言葉です。

古くは1世紀以上の歴史を持つ、確固たるアメリカのアウトドアブランド、FILSON はバッグや帽子、小物以外にもウェア類も展開しているのは西日本では唯一ここだけです。

素材一つみても屈強なものづくりで、今なお、アメリカの森林警備隊、木こり、ハンター、そして冒険家など厳しい自然環境の中で真のクオリティを必要とする人々に愛され続け、アメリカ空軍・陸軍のスタッフ用としても一部使用されています。

優れた品質と耐久性を語るなら「親から子へ、子から孫へ」と着継がれるというエビソードが幾つも有るほどです。

今季はC.C.F.(シーシーエフ)という新たなラインナップが加わり、大阪店のスタッフにも好評で、連日のブログでも登場しているかと思います。

私からも近日中にオススメしたい、 C.C.F.の新作が1415+2にて入荷しましたので是非ともご期待下さい。

 

 

 

 

私のブログでも度々登場の Merz b.schwanen 

1415+2 では、ルクア大阪店では展開していない過去のモデルも、限られたサイズ展開で並びます。

"定番的で変わらないものが良い"このブランドですが廃盤カラーといったものが実は毎季存在しています。

あの時の、セイジグリーンのような冷めた緑の207のヘンリーネック、温かみをもった小豆色3S82のスウェットシャツ、そういった今となっては愛おしいカラーが見つかることがあります。

店内にレイアウトされた山積みの箱だけでも見ていてうっとりする何かを醸す雰囲気がこのブランドを物語っています。

 

 

"Fisherman coat"

昔に見たそれは、こんなにもトラディショナルな厚みのあるウール生地で、それでいてモードな雰囲気もある独特の感覚。

このコートは、ハックニーユニオンワークスハウスというブランドでした。

当時はあまりトラッドな背景やスタイルとモードなカッティングをデザイン要素としてMIXするブランドは多くはなく、袖を通した時の高揚感を鮮明に覚えています。

古くは英国の歴史を紐解き、ヴィクトリア時代の街並みを思い浮かべながら、職人やミュージシャン達のカジュアルなスナップ写真に興味を持ち、当時の写真の中に見られる独特のジャケットや帽子にフォーカスし、現代の選りすぐりの英国製ファブリックを用いて現代的なデザインがされています。

そして袖を通した高揚感は、パターン技術にあったのだと知りました。

ロンドンはサビルロウのハンズマンで長年修業したマスターパタンナーと呼ばれる腕利きの職人が成す立体的なパターン技術。

それらの至宝を支えに、どのデザインがどの生地に適するのか、古いものと新しいものを如何にして組み合わせるのかに、熟考を重ねたものづくりがされています。

中にはデッドストックの生地を製作されたものもあります。

イギリスはサフォーク州のベリーセントアドマンズにあるワークハウスにて、型数は少ないものの妥協のないコレクションが毎季、誕生しています。 

1415+2 しか展開していないブランドとしてもご注目頂き、独自の視点からデザインされた意味の込められた洋服達は期待の持てるブランドです。

 

 

 

 

環境問題。

昨今のファッションブランドでは切っても切れない命題といえます。

環境破壊を危惧し、"Returning Roots program”と名付けた活動をブランド設立から24年間に渡って行っており、ただ木を植えるのではなく、森林を取り戻すための自然保護活動や寄付を行っているブランドがあります。

それがスケートボードブランドというのが驚きです。

-ARBOR-

アーバーと呼びます。

元々はスノーボードの製作で名を馳せ、標準のプラスチック製の部品を木製のベニヤに​​交換し、プレイヤーのパフォーマンスを大幅に向上させた第一人者。

竹、バイオプラスチック、その他のリサイクル、再生、再生可能な代替品の使用を開拓し、当時から環境を考慮した製品作りでした。

それらの成功と並行し、雪が無いシーズンでも活動の幅を広げられるスケートボードブランドとして製作に着手し、このスケートボードが人々の日常に根付いた道具として、キャンプやレジャーにおいても遊びを楽しめる、ライフスタイルという形で提案しています。

スノーボードとスケートボード。

横乗りのスポーツではファンは多く、それらはファッションとしてスタイルが確立している世の中の潮流。

そんなアーバーが提案するアパレルラインも1415+2 に展開しています。もちろんスケートボードも。

耐久性を追求し、可能な限り環境を配慮した素材を使用し、性能、実用性、着心地をとても買い易いプライスラインで展開されています。

FILSON にしろ、このARBORにしろアメリカブランドは実に日常的な趣味や仕事に根付いた先にファッションがあって、それらは耐久性というものに重きを置かれている事は、1415+2のブランド達の調和を不思議ともたらしています。

 

 

これらすべてのブランドを挙げると、ヨーロッパは英国からドイツまで、はたまた大陸を飛び越えてアメリカブランドにいたるほど、国色が濃いブランドばかりです。

それであっても、全てに言えることは、“それぞれのポリシーの元で、デザイン・製法など細部まで拘りぬいた物作りをしている。”

また、しわの無い新品の状態を維持する洋服との付き合いばかりが全て良いのでは無く、むしろ洗濯を繰り返し、着続けることで新たな良さを見出し愛着がわいてくるものを根底として、取り扱うブランド達は一貫しています。

 

 

 

古着屋に来たような感覚で、宝物を探すように自分だけのマイサイズを過去のアーカイブから見つけ、スタッフとの会話を楽しむ。

不定期に入荷するレアものや、ワンサイズだけ入荷した過去の名作、ここでしか買えない新しい大人のライフスタイルを遊びによって表現するアメリカブランドや、デザイナーズブランドらしいカッティングとフィット感でファッションを楽しませてくれる英国ブランドと、顔ぶれは多岐にわたる。

私たちスタッフにおいても出勤するたびに、こんなものあったんだ。と心を踊るアイテムと再会したり、普段見慣れないから着てみると、とても雰囲気のある洋服だと知ったりと、お客様と同じ温度で見つける楽しみを持っていたりします。

 

 

今のようなご時世において、ファッションというのは第一線に必要なものでなくても生きてゆけるものですが、音楽や芸術と同じように人の気持ちを豊かにし、元気にしてくれ、感性に響き、満足させてくれるものなんだと私は思っています。

ここ、1415+2 で、そのような洋服やモノとの出会いを楽しみ、毎日を元気になっていただければ幸いです。

 

 

山内

 

 

ルクア大阪店は臨時休業中ですが、今回ご紹介した1415+2南堀江店にて、2020春夏コレクションのNigel Cabourn他、多くを展開し、ルクア大阪店のスタッフも勤務しております。

そして 1415+2南堀江店のオンラインサイトにて商品の購入も可能です。

何かご不明点がございましたら、ご遠慮なくお問い合わせ下さい。

 

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ご紹介商品の取扱店舗

1415+2  ワンフォーワンセブン

大阪府大阪市西区南堀江1‐14‐17

TEL: 06-6556-7606

営業時間 (12:00 open - 18:00 close)

アクセス

・四ツ橋駅より徒歩5

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