永く着たいNigel Cabourn WOMAN Vol.1

2022.06.21

パンツ、シャツ、ジャケット、デニム。〈ナイジェル・ケーボン ウーマン〉を語る上で欠かせないこれらの定番品は、実は毎年と言っていいほど細かなところを含めアップデートし続けている。今月からスタートした月間新連載「永く着たいNigel Carbourn WOMAN」では、その定番品を愛用する女性たちへ徹底取材。愛して止まない理由と、彼女たちの着こなしに迫りながらその魅力を伺いました。

British Army Pants × サクラ マヤ ミチキさん(モデル)

British Army Pants
〈ナイジェル・ケーボン〉の定番「ブリティッシュアーミーパンツ」は、1940年代に英国陸軍が採用していたカーゴパンツをベースに、現代のライフスタイルに合わせてアップデートしたもの。頑丈なベルトループや、備品を収納する大きめのポケットなど、ヴィンテージのディテールをデザインに落とし込みながら、アクティブで自立した女性が、活動しやすく着心地のいいシルエットに仕上げています。

 


フロントとバックに配置された大きめのポケットは、当時、地図や装備品を収納し、脚を保護するためのもの。太幅で長さのあるベルトループは、重い装備品を着用したまますぐに外せるように、ボタンで解放することができます。ブーツに合わせやすいように裾を調節できるベルトや、上下に配置されたフロントボタンなど、アーミーウエアならではの要素がデザインのポイント。生地は、アーミーウェアやワークウェアによく使用されるバックサテン。タフで固い印象のある素材ですが、バイオウォッシュ加工を施し、柔らかさと、長く着ているような“こなれ感”を演出しています。

 


Q. モデルをはじめたのは?

A. 8年ほど前から。撮影現場は毎回、場所もスタッフも異なるし、フォトグラファー、スタイリスト、ヘアメイクなどたくさんのプロの方と出会えて、いろんなクリエイションに携われるのでとても楽しいです。

Q. フォトグラファーとしての活動を始めた経緯は?

A. 中学生の頃、親が昔使っていたフィルムカメラを見つけたことでした。それから友人や身の回りの風景、旅先での景色を撮影してきましたが、今は、映画のワンシーンのような、どこか感情を感じるような写真を撮っています。撮影では、ポージングをディレクションすることもあって、そのときどうすれば伝わるのか、モデルで経験したことが役に立つこともあります。反対に、撮る側の視点も知ることができて、モデルとしての表現を広げるきっかけにもなりました。

Q. これからの活動や目標を教えてください。

A. モデルとしては、さらにステップアップするために次を模索しているところです。写真は、今年中に個展を開催するために、今、ギャラリーの下見をしています。写真集もいつか出せたら。観る人の印象に残るような、空気感を切り抜いた写真を撮っていきたいと思っています。

 


Q. British Army Pantsのお気に入りのポイントは?

A.〈ナイジェル・ケーボン〉は、ワークやアーミーの印象が強いブランドなので、ヴィンテージのディテールや、服の背景にある物語も興味深いですね。一般的にアーミーパンツというと、生地が固くて肌が擦れてしまうこともありますが、このパンツは、生地の表面がほんの少し起毛していて、肌触りが良くて着心地がいい。ウエストが高めなので、身体のラインがきれいに見えるシルエットも気に入っています。

Q. 今日のコーディネートのテーマを教えてください。

A. トム・ソーヤのような少年らしさ。意識したわけじゃなかったけれど、愛車の〈いすゞ 117クーペ〉と色の組み合わせもぴったりでしたね(笑)。シンプルなトップスと合わせたボーイッシュなスタイルですが、自然と女性らしい印象になるのは、パンツがウエストマークしてくれるから。他の日は、刺繍の入ったヴィンテージのブラウスなど、フェミニンなトップスに合わせて着ることもあります。もともとヴィンテージや、そこからパターンを起こしたような服が好きなんですが、このパンツも1940年代のアーミーパンツがベースなので、合わせやすいのかもしれませんね。

Q. これからは、どんな着こなしをしてみたいですか?

A. 最近、登山を始めたんです。冬は雪山にも挑戦したり、時間があればあちこちの山を登ってるんですけど、このパンツは動きやすいので山にも履いていけそう。アウトドアではカラフルなアウターをチョイスすることが多いのですが、それに合わせてコーディネートしてみようと思っています。

 


British Army Pants

Sakura Maya Michiki
モデル / フォトグラファー / アーティスト
ニュージーランドと日本にルーツを持ち、ハイファッション雑誌、アパレルブランドのLOOKBOOKからナチュラルなライフスタイル系媒体まで幅広く活躍する傍ら、『TRANSIT』や『MILK X MAGAZINE』(香港)などの撮影でのコミッションワークやグラフィックデザインの分野でも活動の場を広げている。https://www.instagram.com/mayamichi/

model: Sakura Maya Michiki
photograph(steel):Yuya Shimahara
photograph(movie):Tiga Hirabayashi
text:Miho Matsuda
edit:Yumika Asai[onKuL]

掲載アイテム
一覧に戻る